(参加者)
特別養護老人ホーム春緑苑 | 生活相談員 | 西 原 修 平 |
地域包括支援センターとよた苑 | 社会福祉士 | 加 藤 欣 司 |
去る3月11日(金)の東日本大震災において、甚大な被害を受けた宮城県南三陸町にて、復興支援活動として、がれきの撤去作業や漁港の復旧作業などを行ってきました。 漁港の復旧作業では、漁で使用する土のう作りや、津波により種類の入り混じってしまったウキの選別作業を行いました。 作業終了後、漁師さんとお話しする機会があったのですが、私たちが愛知県からやって来たことを告げると、「東海地震が来た時はこちらから駆けつけますよ・・・まぁ、それまでにこっちが復興しているか分からないけどね」と笑いながら話してくださいました。 復興には、まだ相当な時間がかかる事が予想される中で、たとえ冗談であっても、そういった声をかけてくださることにうれしさを感じ、復興に向けて前を向いて活動している漁師さんの姿にとても感銘を受けました。 度々起こる余震については、「もう慣れたよ」とおっしゃっていましたが、「津波の情報には敏感に反応してしまい、数十センチの波でも怖いと思うようになった」と語られていました。 今回の震災は、見ただけでもその被害の甚大さが分かりますが、見た目だけでは分からない、人の心に対しても大きな爪あとを残しているのだと実感しました。 被災した方々への心のケアも含めて、今後も息の長い支援が必要であると痛感しました。 今回のような機会をいただき、現地にて直接活動してきた者として、被災地に残った傷跡や被災した方々の痛みを伝えていくことが、今回の震災経験を風化させないための使命だと感じています。 私たちもいつか起きるであろう東海大地震に備えて、今から自分に何ができるのか、何をしておくべきなのかを改めて考えていかなければならないと思いました。 5日間を終えて、この支援活動に私たちが参加することができたのは、施設の後押しがあったためであり、こういった支援活動やボランティア活動の普及拡大のためには、周囲の理解・協力が必要不可欠であると強く感じました。 社会福祉に携わる者の一人として、今後もそういった理解ある施設が増えていくことで、社会の福祉(幸福)に繋がると信じています。 |